何から話したらよいものかと考えを巡らせて、彼はまず尋ねた。



「ネルー。お前、オレの髪の色どう思う?」

「え……どう思う、って……」



ネルーはそこで改めてアリヤの髪を見た。たき火の赤い光に照らされてよくわからないが……彼の髪は、赤い。
人間の髪なんて人それぞれだ。すべて同じ色というわけがないし、そんなのつまらないだろう。ネルーはそう思う。
答えが出せないでいるネルーを察して、アリヤが微笑んだ。



「お前は知らないかもしんねえけど、オレの赤毛……"炎の髪"っつーんだけどな?めちゃくちゃ珍しいんだ。
ひとつの大陸に三人いりゃ多い方で、なんか知んねえけど突然変異ってヤツが起きてこうなるらしい。
……この髪を持って生まれてきた奴は、"悪魔の申し子"って呼ばれてた。
村に禍(わざわい)をもたらすってんで、オレは五歳で村から追い出されちまった」



ネルーが眉をひそめて、何か言いたげな顔をすると
それに気づいたアリヤがまぁ最後まで聞けよと釘を刺した。



「戦争で世の中が混乱してたんだろうな……。
根も葉もない迷信やまじないが先の人間と獣人の戦争でたーっくさん生み出された。
"炎の髪"もその一部だ。特にオレの生まれた農村は、そういう迷信とかが結構広まってた。
だからオレも捨てられたんだ。……最近ようやく、そういう迷信も廃れてきてるみたいだけどな」



煙草を吸い、白い煙を吐く。
それがネルーにはため息のように感じられた。
少し間を置いて、アリヤは口を開いた。



「……お前はオレのガキん頃によく似てるよ。信じられるもんは何もなくて、自分以外のものはみんな敵で……」

「憎く…なかったの?」

「くだらねえ迷信を信じ込んで、自分のこと捨てた奴らのこと憎まねえはずがないだろ?
……いつか殺してやるって、毎日思ってたさ。今だってたまに思い出してイラつくこともあっけど、憎くは思わねえ。
あいつらは踊らされてただけだ。……違う意味で、戦争の被害者だったんだよ。オレも、あいつらも」



そこで言葉は途切れて、しばらく炎のはぜる音だけが響いた。
少ししんみりとしてしまった空気を吹き飛ばすように、アリヤはわざと明るい口調で再び話し出した。



「あー、オレの昔話だったよな。わり、うっかり脱線しちまった。
…村から追い出されて、オレはあてもなくさまよった。腹が減りゃそこらへんの店から食い物を盗んだし、
たぶんもともとアウトドア派だったんだろうな。路上で寝るのにもすぐ慣れた。
町での立場がやばくなったら他の町に移って、また盗みを働いた。それの繰り返しだったよ。
そんで…ありゃぁ七歳くらいの頃だったかな。いつも通り盗んでやろうとしたらドジ踏んじまって、
危うく袋叩きに遭うところをじっちゃんに助けてもらったんだ」

「じっちゃん?」

「ああ。天涯孤独でよ、町のはずれに住んでたじいさんなんだ。
じっちゃんは孫もいないし淋しいってんで、オレを引き取ってくれた。
…あん時のオレ、本当はめちゃくちゃ嬉しかったのにひねくれてたから素直に喜ぶことできなかったんだよなぁ。
そんなオレの性根をじっちゃんは叩き直してくれてよ、自分の身を守るための鞭まで教えてくれた。
何から何まで面倒見てくれたじっちゃんを、オレはすぐ大好きになったよ。
そのうえ村では"悪魔"とか"禍"とか呼ばれてて名前のなかったオレに、じっちゃんは"アリヤ"って名前をくれた。
"アリヤ"ってのは、じっちゃんの生まれた村では"大切なもの"って意味だったらしい。
それを教えてもらった時、すっげぇ嬉しかった。じっちゃんはオレのことをそれくらい大切に思っててくれたんだ。
…でもやっぱ、別れってのは来ないはずがないんだよな」

「その人……?」

「じっちゃんと暮らしはじめてだいたい五年くらい……だから、十二歳の時か。
町に買い物に行った帰り、暴走した馬車が突っ込んできたんだ。
……オレをかばって、じっちゃんは死んだ。別れの言葉を交わす暇もなく、だ。
その何日か後に、オレは手紙とじっちゃんの愛用してた鞭を見つけた。手紙は"世界を見て回れ。"っていう一言だけ。
…たぶんじっちゃんには、こうなることわかってたんだろうな。手紙には半年分の路銀まで添えられてたから。
オレはすぐに旅支度をととのえて、家を焼いた。心にしこりを残さないためには、そうした方がいいと思ったんだ。
それから何ヶ月かして…ふとしたことで会った盗賊団の団長に気に入られて、
オレは強制的に盗賊団に入団させられちまった。最初は怖かったし、もう盗みを働くのは嫌だった。
だけど仲間と馬鹿やってるのがだんだん楽しくなっていって…盗賊稼業も悪くないかな、なんて思いはじめたんだ」



大人しく聞いているものの、ネルーは内心驚いていた。
盗賊――――人なつっこそうな笑顔を浮かべるアリヤにはあまり似合わない言葉である。



「問題はそれからだったな。何を血迷ったか、団長は次の座を俺に譲っちまった。
人の上になんて立ったことのないオレが盗賊団の団長なんてこなせるわけがねえ。
だけど抗議する間もなく、年だった団長は天寿を全うした。そん時のオレ、十四歳だったんだぜ?
まだ入って二年しか経ってねえってのに、あっという間に団長に仕立て上げられちまった。
まぁ副団長の二人がサポートしてくれたおかげで、何とか野郎どもをまとめることができたけどな。
そんで順調に盗賊団を続けて……三年、か。十七歳の時にヘルスって山のふもとの村に本拠地を構えることになったんだ」

「盗賊団が村に留まるなんて、村の人たち嫌がったんじゃない?」

「いや、その村は結構貧しかったんでな。こっちの儲けの三割を村に分けるっつったらすぐに許可してくれたよ。
……その頃の盗賊団は荒れてた。略奪の限りを尽くして、他の盗賊団潰し回って……。
なんであんなに荒れてたのか、今でもわかんねえ。オレもずいぶんと荒んでたな。
でもそんなオレたちを救ってくれたのがユリだった。いや、救ったってのは大袈裟かもな。
ユリはそこの村に住んでたガキでよ、今は……もう十五歳くらいにはなってるだろうなぁ。
赤系の色がずいぶん好きだったみたいで、金髪の一部を赤く染めてたんだ。
天真爛漫ってのはあいつのためにあるんじゃねえかってくらいユリは明るくて無邪気だった。
盗賊団にだって怖がった様子はまったく見せねえ。特に髪のせいかオレにはずいぶん懐いちまった。
……オレたちはユリの無邪気さにあてられて、荒んでとんがってた心が一気に丸くなった。
いつの間にか盗賊団潰しや略奪はやらないようになってたんだ」



ふぅ、とため息のように白い煙が吐かれた。
夜空を数秒舞って、空気に溶け込むようにして消えていく。



「村に本拠地を構えて二ヶ月くらい経った、ある日のことだった。
オレたちの潰した盗賊団の中のひとつに入ってた下っ端が、ユリをさらっちまったんだ」

「えっ?」

「奴は、ユリの身柄と引き換えにオレの命を要求してきた。
よっぽど自分がいた盗賊団が潰されたことが悔しかったんだろうな。ま、やったらやり返されるってことだ。
……たぶん、オレがあそこまで怒れたのはあん時が最初で最後だろうな。
雨ん中を単身突き進んで指定された場所まで行くと、そこに奴と――――ユリがいた」






















































カミノウタ



第9話

−守られるべき誇り−





























































「来たな…」



ゆらり、とその男は体を揺らした。



「ああ、来たぜ。ユリを返しな」

「まだだめだ…お前の命と引き換えだって言ったろぉ?お前をズッタズタにして、苦しみを与えながら殺してやる。
このかわいいお嬢ちゃんはそれからお仲間の元に帰してやるよ…お前の死体と一緒になぁ!」



男は不快な笑い声を上げ、軽く前傾姿勢になった。ゆらゆらと揺れる右手には、ナイフが握られている。
アリヤの命を奪えることがよほど嬉しいのか、それとも麻薬でも服用して興奮しているのか。
彼は露骨に眉を寄せた。――――どちらにしろ、精神に異常をきたしているのは確かだ。



「どこだ」

「へっ――――」



嘲笑を浮かべ、男は粗末な小屋の中から細い手を引っ張り出した。よろけたひとりの少女が姿を現す。
見たところ無傷のようだったが、俯いた顔にはあまり良い表情が浮かんでいなかった。



「ユリ!」



頭を垂れていた少女……ユリが声に反応して顔を上げた。それと同時にユリは表情を一変させ、叫んだ。



「アリヤ兄ちゃん!どうして……死にに来たの!?あたしのことは構わないで!!」

「うるせえ!!」



ぱんっ、と乾いた音の次に、小さな悲鳴と水音が鳴った。



「てめっ……ユリに手ェ出すんじゃねえ!!」



途端にアリヤが吠える。その様子を見て、いかにも嬉しそうに男が醜い笑みを浮かべた。



「おぉ、そうだな。俺の目的はお前を殺すことだ。このガキは関係ないよなぁ…」



一歩、また一歩と男は間合いを詰めていく。対照的にアリヤはその場に立ちつくしたまま動かない。
ただ、目だけはしっかり男を見据えていた。やがてアリヤの目と鼻の先まで辿り着くと、
男はぴたぴたとアリヤの頬にナイフをあてがい、更に口の端をつり上げた。その次の瞬間――――



「っ!」



男の拳がアリヤの腹にめり込んだ。同時にユリが「兄ちゃん!!」と叫ぶ声が耳朶を叩いた。



「気に入らねえんだよ、その目ぇ!てめえはこれから死ぬんだぜ!?わかってんのか?あァ!?
わかってんだったらその反抗的な目をやめろ!今すぐやめろ!もっと絶望を顔に表してみろよ!」



雨に濡れた大地に倒れ込んだアリヤの体に男はひたすら蹴りを入れ続ける。
目の前で繰り広げられている凶行から逃げるように、ユリは目を閉じた。そして――――



「おらっ、立て!」



男は胸倉を掴み、よろけるアリヤの体を無理やり立ち上がらせた。



「次はこのナイフでズタズタにしてやるよ…」



男が磨くようにナイフを舐め、狂喜の眼差しでアリヤの身体を物色しはじめた。
当のアリヤが見ているのは目の前の狂った男ではなく、向こうで頑なに目を閉じ泣き続けているユリ。



「ユリ」



ふ、と彼は優しく微笑んだ。



「ついでに耳も塞いじまえ。何も聞こえないようにな」



優しく口にされた言葉にユリは微かに頷き、その手で自身の耳を塞いだ。
男は刺すところを決めたのか、嬉しそうに舌なめずりをして卑しく口の端を吊り上げてみせる。



「へっ、ようやく覚悟ができたか。そんじゃあてめえもこれで…」



終わりだ、と言おうとして男は笑みを凍りつかせた。
死の覚悟を決めたはずのアリヤが男の右手首を物凄い力で掴んだからだ。
振り払おうとしたがびくとも動かず、男の表情は戸惑いへと変化した。



「てめっ、何しやがる!離せっ!」

「……"炎の蛇"を怒らせたこと、後悔するんだな」



雨音の中に鈍い音と悲鳴が響いた。次に濡れた大地に何かが倒れた音と、金属音。
"炎の蛇"――――髪が炎のように赤いことと、鞭がまるで蛇のように舞うことから由来するアリヤの通り名だ。



「がっ…」

「お前、アッタマわりぃなぁ」



倒れ込んだ男の元に、アリヤは一歩ずつ歩み寄ってゆく。



「ユリの無事を確かめて、お前がユリの元から離れてくれりゃこっちのモン。後はお前にお仕置きすればいいことだ」



怒りに燃える彼の目を見て、男は悟った。

――――はじめから、自分には勝ち目などなかったのだ。

アリヤは足下のナイフを拾い、男の傍らに片膝をついた。ぴた、と冷たい感覚が男の首にあてがわれる。



「終わりだぜ」



ナイフの切っ先が首に突きつけられた時、男の表情はすでに絶望に彩られていた。
死への恐怖に体は細かく震え、目は涙で濡れている。…これが先ほどまで勝利に狂喜していた男の顔か。

そして――――肉と骨を裂く嫌な感触がアリヤの手に伝わった。血潮が吹き出し、赤い雨が大地を叩く。
男はぱくぱくと口を開閉させていたが、すぐに力尽き事切れた。アリヤは絶命した男を見つめていたが、それも数秒。
血に濡れたナイフを放り付着した返り血を雨で流れ落とすと、向こうで目と耳を塞いでいる少女に歩み寄った。
肩に手を置くと、ユリはびくりと体を震わせ目を閉じたまま叫んだ。



「触んないでよ人殺し!よくも兄ちゃんを……!」

「おいおい、勝手に人を殺すなよ」



そこで初めてユリは目を開き、耳を塞いでいた両手を離した。アリヤを視界に入れた目が大きく見開かれる。



「アリヤ兄ちゃん!あいつに殺されたんじゃ…」

「あのなぁ…このオレがあんな奴ごときに殺られてたまるかよ。返り討ちにしてやったぜ」



そう言って、アリヤはにっと笑った。それとは対照的にユリは泣き出してしまう。気が緩んだのだろう。



「なーに泣いてんだよ。"人間、基本は笑顔"なんだろ?」

「う、うんっ…」



ごしごしと涙を拭き、ユリもにこりと笑ったが再び涙がこぼれたので泣き笑いとなってしまった。
それに微笑んで、アリヤはゆっくりと立ち上がった。ユリも慌てて立ち上がる。



「帰ろう。みんなのところに」



降りしきる雨の中、ユリは彼の言葉に元気よく頷いた。

























































「……その人を刺した時、気持ち悪くとかなかった?」

「んー、感触とかはさすがに覚えてねえけど……まあ、人を殺したのはあれが最後であってほしいな。
そんでそれからオレは、盗賊団から抜けることに決めた」

「どうして?団長だったんでしょ?」

「盗賊団が荒れた状態になっちまった責任はオレにあると思ってな。
オレがもっとしっかりしてりゃあ盗賊団潰しなんてさせることはなかったし、ユリもさらわれずにすんだ。
副団長の二人のどちらかに団長の座を譲って、オレひとりが抜けるはずだったんだ。…だけど」



ふ、とアリヤは照れたように微笑んだ。



「あいつら、"団長が抜けるんならオレたちも!"なんて言いだしやがってよ。結局、盗賊団は解散しちまった。
団員たちは残って村に貢献することになったけど、オレは人生のやり直しだ。
またあてのない旅をはじめて……そうだな、二ヶ月くらい経ってあの船の船長に会ったんだ」



アリヤはたき火から夜の海に浮かぶ船へと視線を移した。ネルーもそれに続く。



「あの親父、いきなり自分の船で働かないかって持ちかけてきたんだぜ?会って間もないってのによ」



"よう兄ちゃん、オレ様の船で働かねえか?"

"へ?"

"腕っぷしもいいみてえだし、何より気に入った!悪いようにはしねえぜ、どだ?"



「オレは少し迷ったけどすぐに承諾した。それでオレは、あの船で働くことになったんだ。
船員たちともすぐに打ち解けたし、仕事もやりがいがあってすっげぇ楽しかった。そうやって五年間、ここまで来たんだ」



話し終えて、アリヤはぐーっと伸びをした。彼の昔話はこれで終わりのようだった。
すっかり短くなってしまった煙草をたき火の中にぽいと投げ捨てると、炎がゆらりと揺れた。



「ほんとにさあ。お前、ガキだった頃のオレに似てるよな。
考え方とか、境遇とか。人と違ったモノを持ってるから住んでたとこを追い出された、ってとこも……」

「……何、それ?」



ネルーが眉をひそめた。
何を言ってるんだとばかりにアリヤは肩をすくめてみせる。



「何それって、お前そのチカラがあるから町を追い出されて、この島に来たんだろ?」

「違う!僕がこの島に来たのは……」

「はいそこまで」



背中に刺さる冷たい声。
アリヤとネルーが振り返ると、数人の男たちが道を塞ぐようにそこに立っていた。
三日前、アリヤたち五人に声をかけてきた科学者たちである。その中心には眼鏡をかけたあの男もいた。



「お前ら、この前の科学者じゃねえか。こんなとこで何して――――」

「まだ諦めていなかったのか……この外道ども!!」



本物の憎悪が籠もったネルーの声にアリヤは振り向いた。
科学者たちをまっすぐに睨め付けるその目は憎しみに燃え、握られた拳は怒りに震えている。
まだ年端もいかぬ子どもだというのに、これほどの憎悪を内に秘めているとは――――
やはり、アリヤはネルーを幼い頃の自分と重ねて見られずにはいられなかった。



「当然。君のような稀な能力を持った子供をみすみす見逃すなど科学者として恥でしかないよ。
決して悪いようにはしない。さあ、一緒に私たちの研究所までご同行いただこうか」

「悪いようにはしないだって?僕の家を焼き払い、両親を殺し、幼い弟の未来を奪ったくせに何をほざく!?」

「あれは君のご両親がいけないんだよ。せっかく友好的に申し出をしたというのに断ってしまって。
私たちが大人しくしているうちに了承すれば良かったんだ。くだらない意地を張るから命を落とすことになる」



アリヤはようやく悟った。科学者たちの目的は植物の研究などではなく超能力を持ったネルーだということに。
彼が無人島で暮らすはめになったのも人間不信になったのも、町人たちの差別からではない。
この男たちの非情なやり方からと、執拗な追跡から逃げるためだったのだ。



「さあ君も、怪我をしたくなければこっちに来るんだ。私をあまり怒らせない方が身のためだよ」

「やれるならやってみればいい……僕が何をできるか忘れるな!」



ネルーの周囲に無数の岩が浮く。
その中には、彼の腕では到底持ち上がらないような大きさの岩まで含まれている。
アリヤはぞっとした。あれが直撃すれば無事ではいられまい。
だが怖じ気づいている者は少々で、科学者たちに慌てている様子はまったく見られない。
それどころか先頭にいる眼鏡の男は余裕の笑みを浮かべてさえいた。



「なるほど、四年前とは違って力を自由に操れるようになったんだね。これはますます興味深い。
しかし君はまだ何も出来ないただの子供だ。大人の言うことには大人しく従った方がいいと思うんだがねえ」



そう告げて、男は懐から何か取り出した。
目を凝らしてみるものの、薄暗くてよく見えない。ただわかるのは右手に何か握っているということだけだった。
その何かを握って男は一歩一歩を踏みしめるようにしてこちらに近づいてくる。
男の右手には何かL字型の筒のようなものが握られていた。その筒はたき火の光に照らされ、黒く光っている。
なんだあのガラクタは。再びアリヤは目を凝らし、そして小首を傾げた。



「何をするかと思えば……なんだよそれ。そんなんじゃ斬ることも刺すこともできねえじゃねえか」

「ははっ、頭の悪い一般市民はこれだから。いいかい、これは"銃"っていうんだ。
おもちゃなどと考えられては困る。これはれっきとした武器だよ。
この引き金を引けば、中の鉛玉がこの"銃口"と呼ばれる穴から猛スピードで発射される。」



男が"銃"の引き金を引くと、けたたましい音が響いた。
驚く暇もなく、アリヤは恐ろしいスピードで何かが耳音を掠る音と感触とを確かに感じた。
わざと外したことは明白だ。その証拠に男は喜色を露わにしている。



「きちんと狙いをつければ君の頭には風穴が空く。即死だ」



目の前の小さな兵器の脅威にさらされて、アリヤの体に戦慄が走る。
それを見た男は満足したのか標的をネルーに切り替えた。ネルーは怖れることなく、ただ男を睨みつけている。



「さあ、おいで。痛い思いはしたくないだろう?」

「脅したって無駄だ。お前らの言いなりになんかなるもんか!」

「……しょうがないな」



ふう、と男は悩ましげに溜め息を吐く。
その姿はまるで恋に思い悩む青年のようなキザな仕草だった。



「私とてあまり乱暴な真似はしたくない。
従えないのならば、今から君の愛する動物たちを大量虐殺することになるよ?」




その言葉こそが引き金だった。




「このおぉおおおぉぉぉおおおおお!!!!」



科学者たちめがけて無数の岩が飛んでいく。
逃げ惑う者が大半だったが、眼鏡の男だけは怯まなかった。
迫り来る岩たちの隙間をくぐり抜け、右手に握る"銃"の標的は――――当然の如く、ネルーに向けられている!



「ネルー!!!」



引き金が引かれて平手打ちされたような乾いた音が夜空に響く。
だというのに、鉛玉に貫かれるはずだったネルーの身体は宙に放り出され、暗闇の中へ落ちていく。
最後に見たのはこの森の色を吸い込んだような綺麗な緑と、燃え上がる炎の赤だった。





















































彼が最初に見たのは小さな穴から見える夜空の星。それからごつい岩壁だった。
起き上がれるかともぞもぞ動いていると、突然炎が視界に入った。



「おう、大丈夫か?」



アリヤだった。ひとくくりにしていた髪が今はなぜか下ろされている。
そのせいで炎のように赤い髪は、ますます炎のごとく燃え上がっているようだった。
燃える炎を見つめているとそれに気がついたのか、アリヤは苦笑した。



「お前を抱えて崖から落ちた時、鉛玉が紐を掠めたんだ。そんで焼き切れちまったみたいでさ。
船に戻りゃ予備の紐の一本や二本あるから、別にいいんだけどな」



納得して頷いてから起き上がろうとしたが――――



「痛っ!」

「お、どこが痛い?」

「足と……背中かな。強く打ちつけたみたいだ」

「ああそりゃお前、自業自得だよ」



話しによると、森の中に落ちるかと思いきや真下はぽっかり口を開けた洞窟で、
地面が近づいてきた時にネルーは例の念力を使って着地の衝撃を和らげようとしたらしい。
それ自体は上手くいったのだが、もう少しで着地という時にネルーはアリヤの手を離れようと暴れ出した。
そしてあまりにあっさりと手が離れたことに驚き、慌てて着地しようとしたが足が滑って頭と背中を打ったのだという。



「まあ数十cmだったからよかったけどな。血、出てないか?」



言われて痛む後頭部を撫でてみたが変化はない。ネルーは大丈夫だと頷いた。



「ウンディーネがいれば魔法で治してもらえるんだけどなぁ」

「誰、それ?」

「三日前、お前が投げ飛ばした女の子だよ」



笑いながらアリヤは言う。
けれどなんとなく責められているような気がして、ネルーは目を背けた。



「まあそれはともかく、とっととここ抜け出さないとな。道、わかるか?」

「うーん……自信ないな。真っ暗だし」

「まあ壁伝いにいきゃなんとかなるだろ。朝まで待つ手もあるけど、奴らが追ってきちまう。起きれそうか?」



言われて試してみたが、さっきと変わらなかった。
アリヤは少々考えたあと「しかたねえな」とつぶやき、ネルーに背中を向けて膝をついた。



「ほら、おぶってやるよ。手ェ伸ばせ」

「い、いいよそんなの」

「自分じゃ歩けねえんだろ?」



そう言われてしまえばしかたがない。ネルーは大人しく両手を差し出した。
その途端強い力でぐいと引っ張られ、気付けば両足の膝の下にアリヤの腕があった。数瞬で背負われてしまったようだ。



「軽いなぁ。いつも何食ってんだ?」

「何って……木の実とか魚とかだけど」

「そんなんじゃ腹膨れねえだろー。ネルー、今いくつだ?」

「……十四」

「めっちゃくちゃ成長期じゃねえか!駄目だろちゃんと食わねえと!」

「そんなこと言われたって……」

「そんなんだから身長だって伸びないんだぜ」

「うるさいな、余計なお世話だよ」



アリヤには気になることがあった。だがこのことをネルーに尋ねるのは少々躊躇われるものがあった。
何故ネルーが人を信じなくなったか、だ。もちろんあの研究員たちが一番の原因だろうが、
だからといってそれだけでここまで人間不信となってしまうものだろうか。
まだ幼いから単純というのもある。けれどネルーは賢いから、いくらなんでもそこまで単純ではないだろう。
それに「この島には宝なんてない。みんなだってどこにいる普通の動物なんだ」という初めて会った時のネルーの言葉。
研究員たちも何度もこの島を訪れていたのだろうが、奴らの目的はあくまでネルー。
ありもしない宝や何の変哲もない動物たちを狙わなければならない理由はどこにもない。
どうしても気になって気を遣いながらも尋ねてみると、ネルーは意外にもあっさりと教えてくれた。



「動物たちと仲良くなってこの島で暮らすようになって一ヶ月くらい経った頃にさ。
この島には宝があるとか、珍しい獣が住んでいるとか根も葉もない噂を信じ込んだ海賊たちが乗り込んできたんだ。
どこの誰がどんな根拠があって流したかは知らないけど、こっちはいい迷惑だったよ。
その頃には力を使いこなせるようになってたから簡単に海賊たちをこの島から追い出すことができた。
だけどそのせいで僕のことが噂になって、研究所が雇ったらしい傭兵がやってきたんだ。
動物たちに協力してもらって僕は死んだのだと思い込ませると、もう誰もこの島に来ることはなくなった。
……実は、ほとぼりが冷めたら島に戻ろうと思ってたんだ。だけどそれすらも僕は嫌になった。
海賊も研究所の奴らも、けっきょくは目先の利益のことしか、自分たちのことしか考えてないんだよ。
僕は人間っていう生き物自体が嫌いになったし、それを信じることだって嫌になった。
だから僕はこの島で動物たちと一緒に暮らすことに決めたんだ。もう人なんて信じられないから」



いくつかの行き止まりを引き返しては進み、真っ直ぐに時にはくねった道を進んでいく。
そうしたことを何回か続けたあと、ネルーが突然口を開いた。



「なんで助けたの」

「へ?」

「だってアリヤには関係ないことじゃないか。こうやって面倒に巻き込まれることなかったのに」

「おいおい、あのままだったら死んでたかもしれなかったんだぞ?あのー…ジュウとかいうのにやられてさ」

「……そうだけど」

「だーかーらー、気にすんなっての!ガキは遠慮なんかしなくていいんだよ!」

「……………」

「お、あれ出口じゃないか?」



アリヤに言われて覗き込んでみると、確かにその先には暗闇に染まる森があった。
このまま真っ直ぐ進めばこの洞窟からは出られる。しかし方角がわからないため、船まで戻るのは困難である。



「まいったな……陽でも昇ってればわかるんだけどなあ」

「僕が上に行って方向を確かめようか」

「お前、今身体痛めてんだろ。それに奴らに見つかったらどうなるかわかんねえぞ。
……まあ、とりあえず出てみようぜ。外出てみたら何かわかるかもしれねえ」



もしもの時には自分が守ってやらなければ。
思ってから、クラウドの気持ちが少しだけわかった気がして、彼は苦笑した。

























































聞き覚えのある、しかし滅多に聞くことのない物音に黄泉は目を覚ました。
黄泉は比較的森に近く、また船員たちから少々離れたところで毛布を被っているところだった。
今の音の正体を彼女は知っている。だがそれはこのような島では到底あり得ない。聞こえるはずのない音だ。
もぞもぞと毛布から抜け出し、身体を起こして立ち上がり耳を澄ましてみる。


――――パァンッ!


ありえないはずのことがありえるとは。

突然夜の静寂を切り裂いた音に驚いたか。群れを為した鳥たちが騒がしく飛び立っていく。
音が聞こえた方向を仰ぐと、もくもくとあがる細長い煙を見ることができた。
おそらくたき火の類だろう。数日前に科学者たちのものか、もしくはあの子どもか。
やれやれと息を吐いて、黄泉は空高く上がる煙を目印に森の中へと踏み込んだ。
どうせ職業上暗闇の中を歩くのには慣れている。夜目も多少利くからそれほど苦労はしないはずだ。

あの音の正体――――銃の引き金を引いたのはあの科学者たちと考えて良いだろう。
初めて顔を合わせた時に感じ取れた血の臭いと目によぎった策略の色。普通の科学者ではないことは見て取れた。
植物の採取などその場の嘘に違いない。本来の目的は子どものあのチカラだと容易に推測できる。
ここまで来ると町人が異端を嫌い、子どもを追い出したという話しも怪しくなってくる。
いや、怪しいのではなく確実にでっちあげた話しだ。科学者の手から逃げるために町を出たというのが真実だろう。
いったん足を止めて煙が上る夜空を仰ぐと、少しだけ違う方向を進んでいたことに気付いた。
改めて正しい方向に身体を向かせてから前を見据えて、再び森の中を歩みはじめる。
別にあの子どもを助けに行くというわけではない。人を助けるなどという思考回路は黄泉の中には既に無い。
ただ気に入らないだけだ。子どもではない、科学者たちが。

黄泉には黄泉なりの暗殺者としての誇りがある。
たとえばそれは依頼には忠実に従うことであったり、痛みを覚える間もなく人を殺すことだったりと多様だ。
その中に兵器を使っての人殺しは恥でしかない、というものがある。
科学者たちは兵器である銃を使ってあの子どもを殺そうとした。否、既に殺したかもわからない。
もちろんこのことは黄泉の推測に過ぎないし、もしかしたら動物に襲われたためにしかたなく使ったのかもしれない。
しかしそうではなく、本当に科学者たちが子どもを殺そうしたのならば話しは違ってくる。


がさがさと揺れる木々の間をすり抜けて進むうちに煙が見えなくなり、代わりにぽっかりと口を開けている洞窟が見えた。
今は夜なこともあってその先はまったく見えない。まさに一寸先は闇といったところだ。
入ってみようと一歩踏み出した瞬間、草が揺れる音が微かに聞こえた。反射的に茂みへと身を隠す。
それから数秒後、音に気を遣うわけでもなく無遠慮に草を掻き分ける数人の男たちが現れた。あの科学者たちである。
科学者たちはそれぞれ周囲を伺っていたが、ひとりが洞窟を見つけると全員の目がそちらへと向いた。



「やつら、ここから出てきますかね」

「以前、この崖の下には口を開けた洞窟があるという報告を受けたことがある。姿を現すなら絶対にここだ」

「あのガキはなんとしてでも連れて帰らねばな……あんな逸材、逃すわけにはいかない」

「もちろんだ。ああ、そういえばあの赤毛の男はどうする?」



赤毛の男――――アリヤのことか。
どうやらいらぬお節介を焼いている間に巻き込まれたらしい。まったく世話の焼ける男である。
思わず口から漏れそうになった溜め息を必死に押し殺して、黄泉は身を低くした。



「殺すしかない。とんだお節介を焼いてくれたからな」



声に紛れて無機質な音が聞こえた。間違いない、こいつらは銃を持っている。
こいつらの話しから推測するに、力ずくであの子どもを連れ出す際にアリヤが邪魔をしたらしい。
その拍子に崖から滑り落ちたかでもしたせいで、この科学者たちはいらぬ足踏みをさせられているというわけだ。
どうやらあの銃でアリヤは殺される予定のようである。それは構わないが、銃を使うのは気に入らない。
兵器以外の武器で戦ってくれれば、わざわざこうして腰を上げる必要もなかったというのに。
立ち上がると、黄泉は両手に鉄爪を装備した。こいつら相手に風操力を使う気にはとてもなれない。
目を凝らして確認すると全員で四人。この暗闇に乗じて襲えば容易いだろう。
科学者たちの正確な位置を頭に叩き込むと、黄泉は茂みからするりと抜け出した。
葉と葉が擦れる音に全員が振り向いた時にひとり。それが小さく悲鳴を上げてどさりと倒れた時にもうひとり。
何者だ!と叫んだ三人目の喉を引き裂いたその時に、最後のひとりに銃を向けられたことに気付いて黄泉は動きを止めた。



「この前にも一度お会いしましたね?」

「人にそんなものを向けて言う台詞ではないな」

「おや、これをご存じとはなかなか。やはりただ者ではなさそうですね」

「それを言うなら貴様らもだ。帝国で極秘裏に開発されたはずの兵器を何故持っている?」



侮れませんねぇ、と男はにっと笑った。お世辞にもそれは綺麗とは言い難く、歪んでいると表現した方が正しい。
真っ直ぐに銃を突き付けられているというのに黄泉は怖じ気づく気配もない。
男は笑顔を引っ込め、しかめっ面を見せた。まるでそれが気に入らないとでも言う風だった。



「私たちはガダイ様直属の研究所の者でして。
だからこうして無粋な輩を排除できるようにと武器を持たされているのですよ」

「……なるほどな」

「ああそうだ、面白いお話しをしてさしあげましょう」



男はしかめっ面のまま微笑んだ。どうにもおかしい表情だ。



「生物兵器、というものをご存知……ではないようですね。無理もない。
なんせあれは銃よりも極秘裏に開発されているものですからねぇ。さすがのあなたも知るわけがない。
あの生物兵器の中には、人間の細胞を破壊するウィルスがごまんと詰め込まれています。
それをスパイに敵地の中心に送り込ませたらどうなると思います?まさに地獄絵図ですよ!
肺は爛れ、人々は喉をかきむしる。小さなカプセルひとつで国ひとつが落ちてしまうとは、科学とは実に素晴らしい」

「それは既に完成しているのか」

「残念ながらまだです。
ウィルスはカプセル外に出たとたん死んでしまうのですよ。つまり外の空気に身体が適していないんですね」



ぺらぺらとよく喋る。いつの間にかあのしかめっ面は消えていて、爛々と輝く笑顔に変わっていた。



「しかし外気に強い何種類かのウィルスと何度も交配させれば完成も夢ではありません。
そう、あとほんの少し。完成まであと一歩なのですよ!」



言い終えて、男はふと眉を寄せた。喋りすぎたと自覚したようだったが、
目の前の人間は容易く殺せるとでも思っているのかその表情にはまだ余裕が垣間見れた。



「さて、お喋りはここまでにしましょうか。あなたは私のことをあまり良く思っておられないようですし」

「そうだな。自らの力で戦おうとしない輩は好かない」



かちゃり、と鉄爪が鳴り、体全体から殺気が漂う。男は少し後退ったが臆することなく銃を構え直した。



「……何者ですか」

「暗殺者だ」

「ほう。初めてお会いした時からただ者ではないとは思っていましたが……」

「殺める時は己の得物で、力で。それが殺す相手に対しての礼儀だ」



真っ直ぐに睨みつけると、男がびくりと怯えたようにすくんだ。しかし男も負けずに言い返す。



「それで私たちを襲ったと?まったく何を言いますか、この銃だって立派な……」

「違う。それは兵器でしかない」

「な、何を怒っておられるので?」



周りの空気が変わり始めている。ぴりぴりと皮膚が刺激されるのがわかって、男は更に後退った。



「殺すのならば何を使おうとも同じでしょう。命を奪う立場にあるあなたが何をおっしゃるのですか」

「技を磨こうともせず、兵器に頼って自身を甘やかす。貴様らのような輩に生ける者を殺める資格などあるものか!」



ぴんと張られる緊迫の糸。男の額から流れた冷や汗が頬を伝い、顎から滴り落ちる。
それが足元の草を弾いた時には、黄泉は既に男の背後にいた。
ぎょっと目を見開いて逃げようとした男の退路を鉄爪が断ち、喉に小さく刃を立てた。



「ひっ……」

「貴様は暗殺者の誇りを汚した。死で償ってもらおう」



四本の赤い線が喉を伝う。このまま一気に引き裂こうと更に力を入れたその時だった。



「黄泉!?」



突然の声に振り向いた一瞬に力が抜けたらしい。
隙を見逃さなかった男はまんまと黄泉の鉄爪から逃げだし、森の奥へと消えていった。
追いかけようとも考えたが相手は銃を持っている。もしこの先で待ち伏せられていたら――――
始末できなかったことに苛立たしく舌打ちして、黄泉は再び後ろを振り向いた。
確認せずともわかっていたが、そこにいたのはアリヤと彼に背負われているあの子どもだった。
黄泉はつかつかとアリヤに歩み寄ると、背筋が凍るような冷たい声で言い放った。



「……貴様のせいで国がひとつ滅んだぞ」

「え、えぇ!?」



もちろん普段から色ボケているアリヤが気付くはずはなく、ただただ純粋にその言葉に驚くばかり。
その冷たさに気付いたのは背中にいる子どもだけであったことは言うまでもない。
言ってからそのことに理解したのか、黄泉は軽く溜め息をついて二人に背中を向けた。



「あの、えっと……?」

「なんだ」

「なんで黄泉がここに?」

「私の勝手だろう。貴様はいらぬ世話を焼いていたようだがな」



そう告げてじろりと夜空を睨む。いや、夜空という言葉はこの場にはもう似合わない。
いつの間にか空が明るくなっていた。くだらぬことに時間をと黄泉は再び舌打ちすると、海に向かって歩きはじめた。
その背中をまだ不思議がっているアリヤが慌てて追いかける。ふと足元に転がる科学者たちに気付くと
彼は一気に表情を明るくさせて黄泉に迫り、いつものごとく手痛い竹篦返しを食うのだった。




















































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あとがき

陰謀が見え隠れした九話でした。
「人を殺すのならばそれなりの覚悟と最低限の礼儀を備えるのは当然のこと」
黄泉の誇り、というか暗殺者としての誇りですね。
それを汚した科学者たちは黄泉の怒りに触れて、皆殺しに遭ったのでした。
さて、ネルーは船のみんなと打ち解けられるのでしょうか。

ではまた次回に。